筑波大学医学専門学群卒業。東京女子医科大学小児科、東京都児童相談センター、帝京大学医学部精神神経科等で子どもの精神医療に携わっていました。現在は児童養護施設、児童相談所、精神科クリニック等に勤務しています。トラウマ治療に興味があります。
来院を希望されるお子さんたちの生き辛さを一緒に考え、成長を支えたいと思います。また養育者、支援者のみなさんには、児童福祉領域での経験を基に、子育てや支援が少しでも楽しくなるよう、ヒントを提示できればと考えます。
専門領域:小児思春期精神医学
兵庫県神戸市出身。早稲田大学人間科学部卒業後、和歌山県立医科大学医学部卒業。
10代〜20代の頃に、たくさんの失敗経験やさまざまな出会いと学びの中で自己理解を深めながら「いのち」の働きに目覚め、自分のエゴや欲望のために生きたり競争社会で勝ち残るような人生ではなく、いのちに寄り添い、助け合いながら、心の傷によって切れてしまったさまざまな「つながり」を取り戻していく手助けができるような人生を送りたいと思い、それを実現する道として医学部に入り直し精神科医師となりました。
現在は都内の精神科病院に勤務し、主に摂食障害や不安障害、重い抑うつに苦しむ患者さんを多く受け持ってきました。そのほか、漢方クリニック、教育センターの医療相談、保健センターデイケア等にも勤務しています。オープンダイアローグをはじめとする対話や物語を大切した医療、身体感覚や身体の動きを扱っていくソマティックなアプローチ、背景にトラウマやアタッチメントが関係しているのかもしれないという視点を持つトラウマインフォームドケア、そして何よりも安心・安全感を心がけています。薬物療法だけでなく心身のホリスティックなアプローチによって自然治癒力を最大限に引き出す医療がしたいと思い、当院での診療を始めさせてもらうことになりました。
保険診療という制約があり短い診察時間の中でできることにはもちろん限界はありますが、病気だけをみて医師が診断や治療を押し付ける医療ではなく、できうる限り対話を通じて目指したい生活や治療法を一緒に決めていける医療を目指したいと思います。そして、いのちの働き(自然治癒力)が十分に発揮されレジリエンス(逆境から立ち直る力)を高めることで、悪循環のパターンから脱して、一人ひとりが自分らしく生きていけるような一助となれれば幸いです。
名古屋大学医学部医学科卒業、初期研修を終了後、精神療法やEBP(科学的根拠に基づく精神医療)に力を入れている精神科医局に入りました。最初の4年は大学病院と地域の総合病院精神科で、身体疾患を合併した患者さんを多くみていました。その後は都内の精神科病院に勤務し、最初の1年は認知症病棟で高齢者の方々を主にみて、その後に若い患者さんが多い病棟に移りました。当初は分からなかったのですが、様々な精神科診断がついていて、数年、数十年単位でなかなかよくならない方の中に、トラウマ関連の症状を抱えている方が多く含まれている事がだんだん分かってきました。そうした方々にどのように治療や支援ができるかというテーマに、数年間で少しずつ取り組み、さまざまなトラウマ治療技法も学んできました。
普段の外来では保険診療のため一日40−50人くらい診察するので、短時間でどうお役に立てるか考え、セルフケアや症状の知識をお伝えするほか、杉山登志郎先生が考案されたTS-プロトコールを提供する事が多いです。またトラウマ関連の症状を抱える方々は、PMSや片頭痛など複数の慢性的な身体症状を併せもつ事が多く、身体合併症診療の経験を活かして、それらの症状についても相談していく事が多いです。
入院患者さんの場合はもう少し時間がとれるので、その方に合わせるのですが、一部の方には自我状態療法やホログラフィートークを提案しています。また長年の通院で「たくさんの向精神薬を飲んでいるがあまりよくなってない」状況の方がよくいらっしゃるので、減薬・処方調整に取り組んで、それによって改善を実感なさる方も多い印象です。
個人的には、医師になる少し前から、マインドフルネス系の瞑想に継続的に取り組み、お休みにはリトリート(宿泊瞑想合宿)にいく事が多いです。人生には思い通りにならない事が多いし、重症の(つらさが大きい)患者さんに接するのはこちら側も結構たいへんなのですが、日々の瞑想は大きな支えになっています。この数年は、病棟やデイケアで患者さんたちにマインドフルネスを教える活動もしてきました。
ほっとするような、少し楽しい感じの診察時間にできるとよいなと思っています。みなさまが心穏やかでありますように。